はさ掛けするにはワケがある

秋ですね~。収穫の季節です。←最近おきにいりw
私たちの田んぼは3日に稲刈り・はさ掛けを行なった。

これから3週間、天日で稲を干すのだ。稲架(はさ)に刈り取った稲を掛け、お日様に当てて乾かしていくのだ。
はさ、はざ、はせ、はぜなど、地方によって呼び方はちがう。方言の発音のちがいなんだろね。NPO「農に学ぶ」では「はさがけ」と言ってるけど、寺家ふるさと村では「はざかけ」と言ってるし。

ところで、なんで、天日に干すのだろう。
干し柿、切り干し大根、かんぴょう、干し椎茸、梅干し、高野豆腐、昆布、まだまだあるぞ。鯵の干物、鮭とば、干し鮑、貝柱、するめいか、このわた、ビーフジャーキー・・ふふふ、干した食べ物がいっぱい。よだれ出そう(笑)

干す理由、それはずばり保存です

果物や野菜や肉魚、みんな水分を含んでる。すぐ腐ったりカビが生えたりしてしまう。
お米も同じなんですね。稲刈りする1ヶ月前には田んぼの水を抜き、乾かしていくのだけども。刈り取ったばかりの稲はかなり水分を含んでいる。そのままだと持たない。

ほら、刈り取ったばかりの稲は青々としてるでしょ。このとき、水分は30%くらいある。
もしもこの水分量のまま、脱穀して籾袋に入れたとする。そうすると熱を持って発酵してしまうそうです。そしてカビが生える。と、先生から聞いた。

刈り取ったばかりの稲とはさ掛けして3週間たった稲

だから天日に干して乾かします。
3週間干すと、こんなに色が変わる。水分は15%くらいになっている。これで保存が効きます。これから1年間お米が食べられるようになるんですね。

干すことで栄養とうま味アップ

そして、前回「柿」でも書いたけど、干すことで栄養価がぐんとアップするのだ。
逆さに吊るすことで、栄養とうま味が下の籾へ降りていく。太陽の力で、じっくり時間をかけて熟成していくんですね。後熟(こうじゅく)と言うんだそう。

このはさ掛けは手がかかるんですよね。稲を掛ける稲架(はさ)、現場では馬と呼んでるけど、それを作るのがなかなかの重労働です。田んぼの中に竹をぶっ刺して、木槌で土の中にめりこませる。どうしても力がいる。これは、やっぱ男の仕事だなー。
そして刈り取った稲を藁でくくって束ねないと、その馬に掛けられないから、男手と人数が必要です。よしながふみ先生の「大奥」みたいに、男が1/5の世界だと大変だわ(笑)

はさと、力仕事のはさ作り
藁で束ねた稲

コンバイン恐るべし、ITで農業も進化

なので、最近の商業農家さんは機械でやってしまうそうだ。今のコンバインは、刈り取りながら、稲穂を茎からはずす脱穀もしながら、はずした藁の処理まで同時にやってしまう。しかも刈り取りながら水分量も自動で測って、次の乾燥のためのデータ取りもするんですね。すごいですね~。

コンバインで一気に脱穀まで終わらせ、それから乾燥機で高速乾燥をするのだそう。技術は進化して、高速乾燥しても籾の中の米粒が割れないそうだ。つまり味は落ちない。後熟という点では天日干しに軍配が上がるようだが。

機械は進化したけど、その値段も進化してる。どれも高額で1000万とかするそうだ。コンバインも乾燥機も大型化してるから、置く場所だって困るよね。高さ4mの乾燥機、どこに置くっつーのよ。それも建てなきゃいけないし、お金かかるわー。


画像はコンバインのプラモデル(!)の写真ね。これでイメージしてもらえるかな?

はさ掛けは観光や趣味の世界になるかも!?

農業で食べていくって、大変だと思う。気候変動で毎年こんなに被害が出ている昨今、作物だけでなくコンバインなどもやられてしまった農家さんの胸中を思うと胸が痛い。
天日干しなら高価な乾燥機もいらないけど、でも重労働だもの。農業人口がものすごく減った今の時代、どうしても機械で自動化しなければ成り立たないよねえ。

これからの農業は、株式会社化して、ITでより効率を追う大規模農業か、個人の趣味の世界に近い半自給かの二極化が進むんだろうな。茨城の海の見える家で見た、じゃがいもの収穫がまさしく大規模農業のそれだった。大型バスほどはあろうかという大きなトレーラーに、3人も乗って収穫してた。

はさ掛けは、観光目的とか趣味とか、特別な高級品の世界になっていくんだろうなあ。。。

いや、私たちの田んぼは、ほんと趣味です。半自給にもならないほどカワイイ規模です(笑)
それでも収穫はすごく楽しみにしてる。でも今年の稲刈りは手応えがイマイチだった。稲穂がなんか軽いの。ぷっくりしてなかった。
さすがに8月9月10月と、度重なる台風と大雨に、育ちが悪かったと見える。

でも、行けば癒されるんだよねえ・・。自然ってツンデレだわ。

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