「夏目友人帳」で心のトゲトゲを落ち着かせてみる

他者から「NO」と言われるのは辛い。自分の見えるもの、感じることを否定されるのはとても哀しい。心がザワザワする。折れてしまいそうになる。

これは見えないものが見えてしまう少年と、見えないものと、見えてないもの、いろんな人と妖が織りなすやさしい物語。まわりも少年も少しづつ成長していく物語。

アニメ版は2008年から始まり、2017年の第6期まで製作され、2018年には劇場版映画が、2021年には特別編が公開された。原作の緑川ゆきによる漫画は現在27巻まで出ている。舞台のモデルとなっているのは緑川ゆきのふるさと、熊本県人吉地方。令和2年7月豪雨の球磨川氾濫で甚大な被害を被った、あの地域です。

日本人は判官贔屓だと思ってたが。

この1カ月半、今世界で起きていることに心が痛くてギスギスしてる。人間は性善説でできているなんて、もはや言えない。力の強いものが弱いものを蹂躙する。それが現実。この21世紀にそれをまざまざと見せつけられている。

日本は人の良い人が多い国だ。性善説を信じる人が多い。甘ちゃんともお人好しとも言われるが。そして伝統的に判官贔屓が大好きな国だ。弱い立場に置かれているものには無条件に同情してしまう。私なんか典型的な日本人だなと思う。

でも、そうでない人もいるわけで。ちょっと言い合いになってしまった。難民のためにと思ってした寄付を嘲笑われたのはショックだった。どうせミサイルに使われるのに馬鹿だと、全否定の嵐。心にトゲが刺さって、小さな傷のはずなのに、何日も何日もジクジクと痛む。毎日悲惨なニュースは流れる。何をやってもうわの空。

このままじゃあかん。そうしてやさしいもの、ホッコリするものを求めて、久しぶりに「夏目友人帳」を観てみた。Amazonプライムのdアニメタイムズに契約すると第1期から第6期まで全話観れるので。←全話観た^^;

儚くも美しき人と妖(あやかし)の物語。

夏目友人帳の世界観はこんな感じ。

「劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~」ロングトレーラー

小さな頃から妖が見えるがために人に疎まれてきた夏目貴志。小さい頃に両親を亡くし、親戚の間を点々とたらい回しにもされてきた。高1になった頃、「こんな田舎に住まわせるのは若い人には気の毒かも。」と遠慮しながらも、遠縁の藤原夫妻が引き取ってくれた。
その町は、やはり妖力が強かった夏目の祖母「レイコ」も暮らした町だった。

押しかけ用心棒の妖怪・ニャンコ先生と共に、祖母レイコの遺品「友人帳」に書かれた妖怪達の名前を返す日々を送るうちに、心やさしい藤原家や友だち、守りたい大切な場所ができていた。

たくさんの出会いと別れ。
そのたびにまわりの人もニャンコ先生も少しづつ変わっていく。

同級生の田沼もその一人。妖の気配は敏感に察知するが、見えてはいない。妖の毒気に当てられて小さい頃は虚弱体質で、人との関わりから一歩引いて生きてきた。

そんな田沼の言葉「ま、いっか」に、ああ、そうだなと思った。心がすっと軽くなったというか。それは初めてニャンコ先生がしゃべるのに出くわしてしまった時。(シーズン1第15話)シーズン1の最終話にもなって、ニャンコ先生が妖であることを、やっと知るのだ。

「お前は見えぬからな、役に立たんと思ったのだろう。」
ニャンコ先生の身も蓋もない言葉だけど、でも半分当たってる。見えぬのは事実。一瞬うつむいたのち「ま、いっか。」と小さくもらした田沼に、ああ、そうかと、不思議と納得した。深く追わなくてもいいんだ。この子はこうやって、やり過ごすことを覚えて生きてきたんだな。

役に立つとか立たないとか、そんな考えは夏目にはない。見えぬ田沼を危険に巻き込みたくないから言えなかった。それまでも事情を察して、なにくれとなく夏目をフォローする田沼。そんな理解者がいてくれるのはどれだけ夏目にとって心強いか。田沼を守りたいからこそ言えなかった。

そして、意見がちがう人はいっぱいいる。
でもイヤだと思ったことは、その場で伝えなきゃ伝わらない。夏目が「祓い屋」の名取や的場にちゃんと言うように。

名取は最初の頃とはずいぶん変わってきた。夏目同様、見えるがために人から疎まれてきた一人。その心は妖怪への憎しみに満ちていた。夏目と関わるうちに、憎しみだけではなくなってきた。もともと、手から血を流している妖に包帯を巻いてやるような子どもだった。

「妖怪とは悪。祓われるべきもの。」という目的のためなら手段を選ばぬ冷酷非情な的場でさえも、漫画の25〜26巻では、おや?と思える行動を見せた。う〜ん、そう言えば兆しはあったかな。みな変わってきてるのだ。最初はほんとにやなヤツだったけれどw

熊本県人吉球磨の美しい風景に癒される。

漫画よりもアニメの方がお気に入りなのは、その風景がほんと美しいから。劇場版予告編でも堪能できるように、全編すばらしいのだ。これはアニメじゃないと表現できない。それは原作者からの注文でもあり、シーズンを重ねるごとに、さらに磨きがかかってる。

昔、トトロやもののけ姫でも、その風景の美しさに歓喜したもんだったが、今のアニメはすごいと思う。時代を経るごとに技術がどんどん進化して、実物よりいいんじゃないかと思うほど。日本の原風景というのかな。記憶の中にある日本の田舎、森や木漏れ日、風のそよぎ、水の流れ、私の頭の中にあるイメージが具象化されている。はあ、癒される。。。

でね、お役所関わるといかにも!な観光PRだけど^^;一応、これも紹介しとこ。ニャンコ先生のおちゃめなところが観れますよ。その正体は大妖怪・斑さまなんだけどねえ。

「夏目友人帳~人吉・球磨での優しい時間」

前述した令和2年7月豪雨から復興のために、アニメ「夏目友人帳」と熊本県がコラボ。夏目とニャンコ先生が、人吉球磨地域を旅します。

あ、あとAmazonのリンクも一応貼っておきます。下はdアニメタイムズ。有料です。漫画の方はとりあえず25巻と、ニャンコ先生との出会いの最初の1巻です。

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