Tokyoの田んぼで農に学ぶ。そこに集うガールズ&・・。

案山子のマイケル

前々回で少し触れたが、横浜「寺家(じけ)ふるさと村」のはずれにある田んぼで米作りに参加している。

寺家ふるさと村は神奈川県にあるが、その山や谷は東京都にもまたがっていて、渋谷から1時間かからない場所にある。そんな都会のすぐそばに、里山が残されている。残されているというより、人々の努力で開発から守り、残してきた貴重な都会の里山だ。
開発の嵐が吹き荒れていたバブル時代、一歩まちがえば、田畑はつぶされ、住宅地になっていた。開発を避け、農業とこの田園風景を守るために、昭和50年代に「ふるさと村」の冠がつけられたと云う。

ここの田んぼは、山に囲まれた谷あいにある。まあ、山というよりは丘陵の雑木林に囲まれた谷あい。その谷あいに開いた田んぼを谷戸田(やとだ)と言う。山に降った雨が山あいから湧いてきて、水が確保できるので、そういう土地は古くから棚田が作られてきた。ここ、寺家町は中世から開墾されてきたと云う。
先人たちが山あいから湧いた水を集め、ため池を作り、用水路を作り、そうやって人の手がかけられて里山は作られてきた。

寺家ふるさと村の谷戸田

寺家ふるさと村の谷戸田。この一番はずれに借りている田んぼがある。

2月は鍬(クワ)でエッサホイサと田起こし。土に空気を入れて柔らかくする。
3月は日照を妨げる育ってしまった林の木を伐採
4月は種籾まきをし、苗を育て、田んぼの水が漏れないように畦のクロ塗りをし、
5月は田んぼに水を入れて、荒代掻き。その後、トロットロになるまで土と水をかきまぜる代掻きをして、田植えの準備を仕上げる。

なにやらなにかに似てるでしょ?(笑)
そうです。土木に左官工事ですww

これを、私たちは江戸時代さながら、無農薬・人力でやっている。
一昨日の日曜は天気もよく、水を入れた田んぼをかき混ぜていく代掻きの水の音が谷間に響き、相当、気持ちよかった。特に若い男の子たちは力が強いから、バッシャンバッシャンと大きく響く。いやいや、元気あり余ってます(笑)汗を流すって、健全だね。

代掻き

代掻き(シロカキ) 若人は元気だのう。ものすごい勢いで田んぼの中を走ってたw

大人も泥遊びです。尻もちついてしまった元少年。

遊んでいるようにしか見えないって? はいな。遊んでいるんです(笑)
たまの休日、毎日の仕事を忘れ、無心に鍬を持ち自然と戯れているんだな。でもこの遊びが、100年先もこどもたちに里山の自然を残す、と、里山保全のちょっと高尚な思いも含んでいるわけで。

とはいえ、田んぼです。作物が相手です。が、毎日は行けないので、NPO 農に学ぶ環境教育ネットワークの先生方が普段はお世話してくれている。たまの休みに行っては里山の自然に癒されて帰って来る「谷戸田サポーター」というありがたいシステムで、遊ばせてもらっている。

女子率高し。ウィークエンド農業ガールズ・ファッションショー

さてさて、この谷戸田サポーターにはいろんなチームが集まっていて、意外や女子率高いのです。
他のチームのガールズにもご協力いただき、写真を撮らせてもらった。田んぼでだってお洒落の手はゆるめません。足元は田靴の「みのるくん」でバッチリ決めるのが谷戸田流。平地の田んぼより、ずっと深い。代掻きをすれば、田植えの時には泥がもっと柔らかくなって、ひざ近くまでズブズブと沈むからね。

ウィークエンド農業ガールズウィークエンド農業ガールズ

いよいよ来週は田植え。ホタルも舞う。

ここで育てているのは古代米の「栄光」という品種なので、田植えの時期は普通より遅い6月、収穫も11月と遅い。来週はいよいよ田植えだ。田植えの翌週は、ホタル観賞をしながら飲む。この里山にはホタルがいるのだ。タヌキも見たし。そして、マイケル・ジャクソンもいる(笑)

昨年の稲刈り。田靴をはいたマイケルと、案山子のマイケルw

トップに貼った写真は昨年の案山子のマイケルだが、ご覧の通り、人間のマイケルもちゃんとね。人間のマイケルは、今年から本格的に農業をやるのだそうだ。ここでの4年間の週末米作りが彼の農業熱を呼び覚ました。すごいね。そこまで人を変えてしまう魔法の地。そうして彼は別の地へ修行に旅立ち、なかなかこっちには来れなくなった。

でも、秋の収穫祭では今年もパフォーマンスを見せてね。

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