素材を味わう塩イクラの作り方【最後の楽しみ食べること】

塩イクラ

秋ですね〜。イクラの季節です。
昔はイクラといえば塩だったはずなんだけど。ここ10数年、売ってるイクラは醤油ばかりじゃありません?スーパーでしか買わないからかな? とにかくこの醤油イクラが変な甘さというか、変な味を感じて好きじゃないんですよ。
昔ながらの、素材そのものを味わう塩イクラが食べたい!!

介護したり終活を考えたりの微妙なお年頃になると、最後の楽しみは食べること、これに尽きる。というわけで、というか、書いてる私も田んぼばかりじゃ飽きてきたので(笑)、新シリーズ【最後の楽しみ食べること】です。

塩イクラ。高級品になったのか?

高級寿司屋へ行けば食べれるんだろうけども、行けないよね〜。
それにタップリ食べたいんですよね。いくら丼は無論のこと、パスタにしたりサラダにかけたり、この季節はもう毎日食べたい。
ちなみにスーパーで買った醤油筋子パックの裏側を読むと、書いてる書いてる、いろんな添加物が。こいつが変な味の原因なんだと思う。

醤油筋子の添加物

ハラコと酒と塩だけで作ったイクラが食べたい!どうしても食べたい!というわけで、毎年自分で塩イクラを作ってます。では、うちのイクラの作り方をば。

イクラのほぐし方、まずハラコをばらす。

ハラコをほぐすやり方はいろいろあるが、初めて作ったときはほぐすのに2時間くらいかかった。
43度のぬるま湯の中でほぐすやり方だったのだけど。膜がポロポロと小さくちぎれて白くなり、その白くなった膜をひとつひとつとるのに、何度もぬるま湯を変えながら2時間もかかったのでした。
こりゃだめだ。自分で作るのは無理なのかと、挫折。でも数年前に渋谷のデパ地下で見たほぐし方は衝撃的でした。あっという間。今やうちのスタンダードになってます。

用意するものは、焼き網とボウル。

1)ハラコは膜が開いてる部分を下にする。そうすると筋が上になります。焼き網へハラコをグリグリ左右に押し付けて膜からはがし、下のボウルに落とします。意外とつぶれないもんなんですよ。

焼き網でハラコをほぐす

上の写真はボウルに水を張ってますが、水なしでいいです。デパ地下の姐さんは水なしでグリグリやってました。すると、こんな膜が取れますの。うぉ、グロテスク。でも、ひるんじゃいけない。

生筋子の筋、とれた膜

2)そこへ水を入れてかき混ぜ、ちぎれた膜が浮かび上がってきたら上澄みを流します

ほぐして洗ってるハラコ

3)次は水とひとつまみの塩を入れて、卵に残った膜を指ではがします
 そんなについてないので、あっという間に終わります。ぬるま湯ではなく水を使っているので、膜が白く固まることもない。多少残ってることがあっても気にしないで大丈夫。筋子は、この膜ごと食べてるし(笑)

ちなみに、ぬるま湯でやるとこうなります。これはこれで放っとけば、またもとのツヤツヤに戻るのだが、なんと右の方になっても戻るのよ。でも、白く固まったちぎれた膜は戻らないみたい。徹底して取らないと歯ざわりが悪いので、私はぬるま湯やめました。ぬるま湯の温度管理がむずかしかったのかも。

ぬるま湯でほぐし中のハラコ

酒と塩で漬け汁を作る。

酒半カップくらい(適量)
塩、イクラの5%
(300gのハラコなら小さじ2.5)
昆布をほんの少し

酒と塩と昆布

4)酒を煮切り、火でアルコールを飛ばし、塩入れて昆布入れて一煮立ち
 昆布をほんの少し入れる。ダシ味は、ほんの少しで。

5)熱々の漬け汁をザルに入れたハラコにざっとかける。下から落ちる漬け汁は、別の器にとっておく

甘めに作りたいときは、かけ流しのみで。

昔、秋田の伯母に聞いた作り方は、もっと多めに作った漬け汁を沸騰させ、ザルに入れたハラコにざっとかけ流す、というやり方でした。一瞬、卵が白くなるんだけどね。しばらく放っておくと、またもとのツヤツヤした朱色に戻ります。半日から1日で食べれるようになります。
が、しか〜し、かけ流すから薄味にできあがるんですね。保存にはならないのよ。3日で食べきらないと、変な粘りが出てきてしまう。

保存重視で10日持たせたいときは漬け込みで。

時代と逆行するけど、私は保存のため少ししょっぱめに作ってます。それには、かけ流すとき、下から落ちる漬け汁を残しておき、漬け込みに使います。

イクラが冷めたら保存容器に移し、残した漬け汁をかけます。漬け汁も冷めてからかけてね。でないとイクラが煮えてしまう(笑)
それと、漬け汁は残り全部かけると、ちょっとしょっぱすぎると思う。加減してください。そして冷蔵庫で一晩置けば、翌日から食べられるのだが、しょっぱめに作ると翌日はまだ生塩っぽいんですよね。二晩寝かせた3日目くらいからが塩となじんで一番美味しいと思う。

しょっぱめに作ると10日は軽く持ちます。まあ、かけ流しのみで甘めに作って冷凍してもいいんですけどね。冷凍するとプリプリ感がなくなるの。お正月用に少し冷凍はしてますが。

塩はゲランドの塩(おフランスの塩)を使ってます。これが、なにを作っても美味しい、ミネラルたっぷりの塩なんですよね。ゲランドの塩に出会ってからは、もうこれ一筋。成城石井で売ってます。

自分で作れば経済的。

見て。100g、580円よ。産地だともっと安いかもしれないけど。でも去年はもっと高かった。今年は大漁なのか?

スーパーで売ってる生筋子(ハラコ)

安く上がった自分好みの塩イクラを白いごはんの上にタップリかけて、かっこむ。パスタにしてもいいし、サラダのトッピングにも大活躍。塩だからドレッシングは、なんでも合うんですよね。でもプリプリしすぎで、サラダなのにスプーン必須です(笑)

味も値段も、ああ、幸せです〜。
食べることが最後の楽しみでございます〜。

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